爆笑問題のニッポンの教養

出演しました。「記憶にほえろ!」っていうすごいタイトルですが中身は結構まじめです。ヴィゴツキーの発達理論の研究と平行して取り組んできた(自分のなかではしっかりつながっていますが)、刑事裁判における自白や目撃証言の信用性評価に関する研究がテーマです。興味のある方はどうぞ。放送後1年間は下記でオンデマンド配信されるそうです。

番組の内容について一つだけコメントを。番組のなかで最近再審で無罪が出た足利事件の心理学鑑定が話題になっていますが、あの分析がチームで取り組んだ共同作業だったことが伝わりにくかったようです。番組では「チームで」とナレーションが入ったのですが、全体としてはなんだか私がリーダーになって取り組んだ仕事のような雰囲気になってしまいました。しかし、これは正確ではなく足利事件の分析は多くの仲間との完全にフラットな恊働関係で達成した研究成果です。これまで私はいろいろなジャンルの共同研究に参加してきましたが、あのチームでの仕事は本当の意味で知的な恊働が生まれた希有な経験でした。このあたりの様子は、この本に書いてあるので興味のある方は読んでみてください。

「心理学者、裁判と出会う〜供述心理学のフィールド」

大橋靖史・森直久・高木光太郎・松島恵介(著)

北大路書房, 2002.

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