報道を見ていると本当に情けないというか,恐ろしいというか,なんとも言えない不快感がこみ上げる。先日も書いたがまた気になることがいくつか出たのでメモ代わりに書いておく。
新型インフルエンザ
これもまた前回に書いたことがそのまま当てはまり,ひたすら恐怖をあおる。煽っておいて,パニックになるなとか,おかしなことを書いている。
それにもまして気になるのが,学校の休校だ。大阪,兵庫で中,高校が全面休校になっているとか。これで先生も生徒も,困っているとか,不平がなどという報道がよくなされている。修学旅行が中止されたとか,保育園が休園で働く親が困ったとか,哀れなケースもあるが,生徒のレベルに話を限れば,喜んでいる方がはるかに多いのではないだろうか。学校が休みというのはそんなにつらいものなのだろうか。
小学生の頃おたふく風邪がはやりクラスで10人以上も休んだことがあった(当時1学級45名)。無事に学校に来ていた同級生たちの話題はいつ学級閉鎖が起きるかということだった。むろん目を輝かせて話していた。結果的に学級閉鎖にはならず,さらに(罰か)自分もおたふくにかかり,学校は行かなくて済んだのだけど・・・
まあ40年前の話なので今もそうだとは断言できないが,この間に学校がすごく楽しくなったとか(じゃあ何で不登校が激増したわけ),子供がとてもまじめになったとか(ゲームに夢中になっているんでしょ),そんな話は聞いたことがない。
あまりに一面的というか,紋切り型というか,嘘八百というか,そうした報道姿勢に強い疑問を感じる。学校は楽しくて,すばらしいところであり,みんなが毎日ニコニコしながら登校するというような,「二十四の瞳」みたいな世界であると,我々を洗脳しようとしているのだろうか。
草彅くん
これもまことに馬鹿げた大騒ぎで呆れ果てた。「そんなことしちゃだめだろう」と笑ってすませる話が,なにやら大犯罪のような扱いになる。芸能誌ならばともかく,大新聞,テレビまで大騒ぎだ。NHKでは速報のテロップまで流れた。鳩山大臣は(後に謝罪したが)「最低の人間」ときたもんだ。これを最低と呼ぶとすれば,あまりに世間知らずだ。あなたの党はもっとすごいのを生みだし続けてきたじゃないですか,と言いたくなる。
個人的には草彅くんの公然わいせつより,記者たちの軽薄さの方がよほど犯罪的だと思う。もっともこれについては,いわゆるネットで有名な「正論」以外の意見もかなり出ていたので,そこらへんはちょっと安心ですけどね。