鈴木宏昭『心と現実:私と世界をつなぐプロジェクションの認知科学』(幻冬舎新書)がついに書籍になりました.
この本の元になったのは,2023年3月5日の原稿ファイルです.このファイルは,ご家族のご協力のもと,ご自宅のPC環境から見つけ出されました.外出先で倒れ,急逝されたのが3月8日ですので,本当になくなる直前まであたためていた原稿ということになります.
残念ながら鈴木先生がご自身で完成させることはかないませんでしたが,ながらくプロジェクションの研究を一緒に続けられてきた盟友・川合伸幸先生(名古屋大学)による編集・加筆を経て,一冊の本としてまとまりました.
知覚,フェティシズム,自己と身体,進化と宗教など,プロジェクションをキーにして幅広いフィールドが扱われています.これまでに書かれた本の中でも,一番スコープの広い野心的な作品といえるでしょう.ぜひご一読ください.