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教育

大学教育の誤ったメタファーと新しいメタファー(1)

メタファーは何かに何かを例えるという行為である.様々なタイプのメタファーがあるけれども,レイコフとジョンソンの唱えている概念メタファーというのは,人が世の中を捉えるときの根本的な基盤を作り出すという意味で,とても重要だと思っている. さて大...
研究一般

おもしろい研究

学部でも、ゼミでも「おもしろい研究」をしましょうと言っている。本人自身が特におもしろいとも思わない研究の相談に乗るのは、苦痛だし、時間の無駄だと思う。卒論でも、修論でもかなりの時間をかけて、それに取り組む。その時に、本人自身が面白いと思って...
教育

新大学入試テスト

新しい大学入試制度が始まると言われている。これの問題例が最近公開された。国語は確かにこれまでの普通の国語問題とは異なり、文章中に散在している情報をある観点から参照して、まとめて書くと言うものだった。小学生、中学生がやる全国学力調査のB問題と...
diary

ウィトゲンシュタインの火搔き棒

先日、図書館で恐ろしく長い名前の本、「ポパーとウィトゲンシュタインとのあいだで交わされた世上名高い10分間の大激論の謎」(ちくま文庫)を借りた。世上名高いとあるけど、ぼくはまったく知りませんでした。確かに同時代の人でドイツ、イギリスと関連が...
etc

会田誠の息子の話を読んで学校の機能を考える

だいぶ前に,会田誠の個展(六本木ヒルズ)に行ったついでに『カリコリせんとや生まれけん』(幻冬舎文庫)を買って読んだのを,少し前に読み返した.いろいろと書きたいことはあるのだが,彼の息子の話(彼の妻による)が大変に印象的だった. 彼には寅次郎...
プロジェクション

ポランニーから見るプロジェクション:棲み込み

さて近位項として捉えたものを遠位項に投射するということは,遠位項の世界の中に自分の感覚を飛ばすこと=プロジェクション(投射)すること,となる.ということは,遠位項の中に自分の感覚が存在することになる.世界の中の対象である遠位項の中に自分の感...
プロジェクション

ポランニーから見るプロジェクション:近位項と遠位項

マイケル・ポランニーといえば「暗黙知」という連想がすぐになされる.それで暗黙知=言葉では語れない知識があるということになり,それを明らかにしよう,明示化・公共化しようということを言う人もいる.これについてはいろいろと議論があるのだけど,今回...
etc

「下へ倣え」でうまく行きますか?

以下のものだいぶ前に書いて途中にしていたものです. 民間よりも退職金が多い,ということで国家公務員,そして地方公務員のそれが削減された.そういうことで早期退職者が増えた.生活保護をもらっている人の方がリッチとか言うことで,生活保護の受給水準...
プロジェクション

プロジェクション・サイエンスとは何か?

前のエントリーのようなことで十数年来のテーマに一応カタをつけたので,2016年から2つの関連する研究テーマに現在邁進中です.1つはプロジェクション・サイエンスの設立に関わるものです. 認知科学は物理世界の刺激,情報から,なぜ主観的な経験が生...
ダイナミカル宣言

「教養としての認知科学」の刊行とその後

このblogはほとんど休眠状態になっているので,これは自分の備忘録という色彩が強いけど,色々とあった2016年度もそろそろ終わりということで,いろいろと書きます. 2016年度の自分の研究にとっての最も大事なイベントは教養としての認知科学と...