etc

掻い堀り(カイボリ)番組を見て考える

掻い堀り(カイボリ)と読みます.これは池の水を全部抜いて,清掃したり,外来種の生き物を排除して,在来種を守るなどの目的でよく行われているようです.東京だと少し前に行われた井の頭公園での掻い堀りが有名です. さて先週,家で遅めの昼飯を食べなが...
教育

大学教育の誤ったメタファーと新しいメタファー(2)

前回にupした際に,大学教育についての後編を書きますと言いました.前回は,厳選された素材を集め,きっちりと企画された講義体系により,規格品としての卒業生を作る,というのが,まるで工業製品を作るかのごとくに語られている,ということから,教育=...
教育

大学教育の誤ったメタファーと新しいメタファー(1)

メタファーは何かに何かを例えるという行為である.様々なタイプのメタファーがあるけれども,レイコフとジョンソンの唱えている概念メタファーというのは,人が世の中を捉えるときの根本的な基盤を作り出すという意味で,とても重要だと思っている. さて大...
研究一般

おもしろい研究

学部でも、ゼミでも「おもしろい研究」をしましょうと言っている。本人自身が特におもしろいとも思わない研究の相談に乗るのは、苦痛だし、時間の無駄だと思う。卒論でも、修論でもかなりの時間をかけて、それに取り組む。その時に、本人自身が面白いと思って...
教育

新大学入試テスト

新しい大学入試制度が始まると言われている。これの問題例が最近公開された。国語は確かにこれまでの普通の国語問題とは異なり、文章中に散在している情報をある観点から参照して、まとめて書くと言うものだった。小学生、中学生がやる全国学力調査のB問題と...
diary

ウィトゲンシュタインの火搔き棒

先日、図書館で恐ろしく長い名前の本、「ポパーとウィトゲンシュタインとのあいだで交わされた世上名高い10分間の大激論の謎」(ちくま文庫)を借りた。世上名高いとあるけど、ぼくはまったく知りませんでした。確かに同時代の人でドイツ、イギリスと関連が...
etc

会田誠の息子の話を読んで学校の機能を考える

だいぶ前に,会田誠の個展(六本木ヒルズ)に行ったついでに『カリコリせんとや生まれけん』(幻冬舎文庫)を買って読んだのを,少し前に読み返した.いろいろと書きたいことはあるのだが,彼の息子の話(彼の妻による)が大変に印象的だった. 彼には寅次郎...
プロジェクション

ポランニーから見るプロジェクション:棲み込み

さて近位項として捉えたものを遠位項に投射するということは,遠位項の世界の中に自分の感覚を飛ばすこと=プロジェクション(投射)すること,となる.ということは,遠位項の中に自分の感覚が存在することになる.世界の中の対象である遠位項の中に自分の感...
プロジェクション

ポランニーから見るプロジェクション:近位項と遠位項

マイケル・ポランニーといえば「暗黙知」という連想がすぐになされる.それで暗黙知=言葉では語れない知識があるということになり,それを明らかにしよう,明示化・公共化しようということを言う人もいる.これについてはいろいろと議論があるのだけど,今回...
etc

「下へ倣え」でうまく行きますか?

以下のものだいぶ前に書いて途中にしていたものです. 民間よりも退職金が多い,ということで国家公務員,そして地方公務員のそれが削減された.そういうことで早期退職者が増えた.生活保護をもらっている人の方がリッチとか言うことで,生活保護の受給水準...